この記事は、前回の【基礎技術】スケール①(準備編)の続きです。
スケールの弾き方の基礎は、準備編で習得している前提で進めていきます。
まだ準備編を終えていない方は、先に準備編をご覧いただくことをおすすめします。
それでは早速、クラシックギターのスケールの弾き方を実践的に学んでいきましょう。
以下、私が作った6つのエクササイズに沿って、進めていきます。
ぜひこのページを最後までやって、スケールの基本を習得して下さい。
まずは、ルールの説明です。
基本的なルールは、前回の準備編と同じです。
ここでは実践編で追加された、新しいルールだけを記します。
- メトロノームは、四分音符=60とします。(参考の動画もテンポ60です)
- 階名(ドレミファソラシドのこと)を言いながら、弾きましょう。
それでは、いきましょう!
譜例1 – ハ長調の音階(Cメジャースケール)
譜例2 – ト長調の音階(Gメジャースケールは、ファが#)
譜例3 – ニ長調の音階(Dメジャースケールは、ファドが#)
譜例4 – イ長調の音階(Aメジャースケールは、ファドソが#)
譜例5 – ホ長調の音階(Eメジャースケールは、ファドソレが#)
譜例6 – ヘ長調の音階(Fメジャースケールは、シが♭)
以上です。
他にも長音階(長調の音階のこと)はたくさんある中、今回はこの6つの調に絞って書きました。
理由は、他の長調はクラシックギターに向かないため、ほとんど出てこないからです。
今回で最も大事なポイントは、ルール2の「階名を言いながら弾く」というところです。
これまでたくさんの人を指導してきた中で、
- 喋れなくなる
- 歯ぎしりする
- テンポのカウントができなくなる
- すごく力む
- 初見ができない
- 暗譜ができない
等々、何らかの不具合やストレスが出て、苦労している方がとても多く見られました。
上記のトラブルは、「本を読むのに黙読はできるけど、音読ができない」のと一緒です。
では、黙読と音読で何が違うのかというと、音読の方が「声を出す」というタスクが、1つ増えているという点です。
でもこれは、練習すればクリアできます。
従って、ギターにおいてのトラブルも「階名を言いながら弾く」ことで、少しずつ改善できます。
ぜひ、ダブルタスクにチャレンジして、柔軟で器用な頭にしていきましょう。
それに加えて、前回の準備編で学んだ技術を、今回の実践編でも自然にできるようになれば、スケールの基本はもう十分に習得できているはずです。
スケールの練習曲を3曲紹介して終わりたいと思います。
楽譜もダウンロードできます。(但し、転用は禁じます)
ぜひ練習してみてください。
N. コストのスケールのエクササイズ(ソル教本より)
M. カルカッシのスケールの練習曲(ハ長調)(Op. 60-1)