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クラシックギターのためのHow toを初心者向けに書いています
基礎技術

【基礎技術】スケール② – 実践編

この記事は、前回の【基礎技術】スケール①(準備編)の続きです。
スケールの弾き方の基礎は、準備編で習得している前提で進めていきます。
まだ準備編を終えていない方は、先に準備編をご覧いただくことをおすすめします。

それでは早速、クラシックギターのスケールの弾き方を実践的に学んでいきましょう。
以下、私が作った6つのエクササイズに沿って、進めていきます。
ぜひこのページを最後までやって、スケールの基本を習得して下さい。

まずは、ルールの説明です。
基本的なルールは、前回の準備編と同じです。
ここでは実践編で追加された、新しいルールだけを記します。

追加のルール
  1. メトロノームは、四分音符=60とします。(参考の動画もテンポ60です)
  2. 階名(ドレミファソラシドのこと)を言いながら、弾きましょう。

 

それでは、いきましょう!

譜例1 – ハ長調の音階(Cメジャースケール)

 

譜例2 – ト長調の音階(Gメジャースケールは、ファが#)

 

譜例3 – ニ長調の音階(Dメジャースケールは、ファドが#)

 

譜例4 – イ長調の音階(Aメジャースケールは、ファドソが#)

 

譜例5 – ホ長調の音階(Eメジャースケールは、ファドソレが#)

 

譜例6 – ヘ長調の音階(Fメジャースケールは、シが♭)

 

 

以上です。

他にも長音階(長調の音階のこと)はたくさんある中、今回はこの6つの調に絞って書きました。
理由は、他の長調はクラシックギターに向かないため、ほとんど出てこないからです。

今回で最も大事なポイントは、ルール2の「階名を言いながら弾く」というところです。
これまでたくさんの人を指導してきた中で、

  • 喋れなくなる
  • 歯ぎしりする
  • テンポのカウントができなくなる
  • すごく力む
  • 初見ができない
  • 暗譜ができない

等々、何らかの不具合やストレスが出て、苦労している方がとても多く見られました。

上記のトラブルは、「本を読むのに黙読はできるけど、音読ができない」のと一緒です。
では、黙読と音読で何が違うのかというと、音読の方が「声を出す」というタスクが、1つ増えているという点です。
でもこれは、練習すればクリアできます。

従って、ギターにおいてのトラブルも「階名を言いながら弾く」ことで、少しずつ改善できます。
ぜひ、ダブルタスクにチャレンジして、柔軟で器用な頭にしていきましょう

それに加えて、前回の準備編で学んだ技術を、今回の実践編でも自然にできるようになれば、スケールの基本はもう十分に習得できているはずです。

 

最後に

スケールの練習曲を3曲紹介して終わりたいと思います。
楽譜もダウンロードできます。(但し、転用は禁じます)
ぜひ練習してみてください。

N. コストのスケールのエクササイズ(ソル教本より)

 

M. カルカッシのスケールの練習曲(ハ長調)(Op. 60-1)

 

M. カルカッシのスケールの練習曲(ニ長調)(Op. 60-14)