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クラシックギターのためのHow toを初心者向けに書いています
基礎技術

【基礎技術】スラー③ – 実践編

この記事は、

の続きです。

上向スラー(ハンマリング・オン)と下向スラー(プリング・オフ)の基礎は、習得している前提で進めていきます。
まだ上記を終えていない方は、先にそちらをご覧いただくことをおすすめします。

それでは早速、クラシックギターのスラーを実践的に練習していきましょう。
以下、私が作った4つのエクササイズに沿って、進めていきます。
ぜひこのページを最後までやって、スラーの基本をマスターして下さい。

ルール

細かいルールは、これまでやってきたスラーの準備編(上向下向)で
解説したものと同じですので、ここでは割愛します。

今回の実践編で追加する新しいルールは、

  • メトロノームは、四分音符=60で弾く(参考の動画もテンポ60です)

これだけです。
スラーは速くなりやすいので、必ずメトロノームに合わせて、
テンポをコントロールできるようになりましょう。

それでは、いきましょう!

譜例1 – 上向下向スラー(高音弦)

 

譜例2 – 上向下向スラー(低音弦)

 

譜例3 – 上向下向スラー(ハ長調の音階:C Major scale)

 

譜例4 – 上向下向スラー(ホ長調の音階:E Major scale)

 

以上です。

まとめ

これまでたくさんの方を指導してきて思うのは、
スラーを苦手にしている方がとても多い、ということです。

  • 音が出ない、聞こえない
  • リズムが崩れる(大体が速くなる)
  • だから、そもそもスラーをしない

等々、様々な苦労の声を聞きます。

そういった声を少しでも解消できればと思い、
できるだけシンプルに、良い例と悪い例を挙げながら解説しました。

スラー①の冒頭に、ギターのスラーとは「音楽的な表情の意味」ではなく、「技術的な指示の意味」だと書きました。
ただし、正しいスラーの技術を身につけて、スラーが得意になると、
音楽的に流れるような表情が付けられるようになります。
「技術的なスラー」が上手くなると、「音楽的なスラー」を表現できるようになるということです。

ぜひ様々な技術を習得し、表現の引き出しを増やしていって下さい!

 

最後に

スラーの練習曲を2曲紹介して終わりたいと思います。
楽譜もダウンロードできます。(但し、転用は禁じます)
ぜひ練習してみてください。

M. ジュリアーニのスラーの練習曲(Op. 48-4)

 

N. コストのスラーの練習曲(Op. 38-11)